【ワシントン=坂元隆】サム・ブラウンバック米上院議員(共和)が6日、AP通信に語ったところによると、北朝鮮脱出住民(脱北者)6人が5日夜、米国に到着した。
米国では脱北者受け入れを促進する北朝鮮人権法が2004年に施行されたが、脱北者亡命を政府が認めたのは法施行後初めて。
米国は、ブッシュ大統領が拉致被害者横田めぐみさんの母親早紀江さんと面会するなど北朝鮮の人権侵害に懸念を強めており、今回の脱北者受け入れで北朝鮮への「人権圧力」を一層強める方針だ。
同議員によれば、脱北者は東南アジアの国から到着し、うち4人は性的虐待や強制結婚などの被害を受けた女性だという。同議員は、脱北者の家族の安全や仲介国への外交的影響などを考慮し、国名は明らかにしていない。米国内の到着先も伏せられた。ただ、関係者の間では、脱北者の仲介国としてタイ、ベトナム、ラオスなどが挙がっている。
米議会では今年に入り、政府が脱北者受け入れに踏み切らないことへの反発が強まり、ブラウンバック議員らが国務省に働きかけていた。核問題をめぐる6か国協議の再開めどが立たない中、米政府も方針を転換したため、脱北者が米国に到着するのは時間の問題とみられていた。
同議員は、脱北者受け入れについて「米国および関係各国の思いやりから出た偉大な行動」と評価した。(読売新聞)
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これもビッグニュースなんでしょう。施行から年月が経ったにせよ、それが実行された。その意味は大きい。しかも、その仲介国として、東南アジアの数カ国が関与したことは、それらの国も事の重大さを承知する訳ですから。