能楽「喜多流」宗家に代々伝わる能面や能装束など計210点の道具を競売にかけて分割相続するのが妥当かどうかが争われた訴訟の上告審判決が1日、最高裁第1小法廷であった。
甲斐中辰夫裁判長は「鑑定などで価格を評価する努力をし、能面と衣装を組み合わせて現物を分割することは可能」として、競売にかけて売上金を2分割するよう命じた1、2審判決を破棄、審理を東京高裁に差し戻した。
判決によると、相続問題は、喜多流15世宗家・喜多実氏(故人)が1986年に死亡した後、宗家を継いだ長男の六平太(ろっぺいた)氏と、二男の節世(さだよ)氏の間で起こった。
実氏は生前、能面などを半分ずつ相続するよう遺言していたがまとまらず、節世氏が02年、能面などを競売にかけて売上金を2分割するよう求めて東京地裁に提訴。節世氏が03年に亡くなった後は、節世氏の養子が訴訟を引き継いだ。
能面などの多くは、江戸時代から喜多流の宗家に代々引き継がれてきた。六平太氏側は「能面などは宗家がまとめて管理すべき」と主張し、節世氏側の持ち分を買い取るとしたが、金額で折り合わなかった。
1、2審判決は、「裁判所が能面や衣装の価値を適正に判断し、公平に分割することは困難」として、競売して現金化した上で2分割するよう命じたため、六平太氏側が「能面などは能楽という芸術に不可欠で、競売に付せば余りに大きな損害になる」として、上告していた。(2006年6月1日読売新聞)
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古来の伝統芸能で、係争中の裁判があるとは知らなかった。
競売に出す、というのは、買い手が別の流派、つまり同業者の手に、宗家伝来の能面や衣装が行ってしまう、ことでしょう。しかも、その業界のみか、その規制を前提にした落札先か、知らない。
まさか、金余りの道楽者が割って入って、虚無的笑いとともに彼の開かずの金庫面に後何百年も幽閉してしまったら、TVの金田一探偵シリーズのスペシャルものだ。
故人の長男として父の遺言を尊重するは、しかし買取、その金額でもめて弟が裁判所に提訴、となると。しかも、亡き弟の弟子が引きつぎ、更に裁判続けて、今回の差し戻し。
宗家ごと後援会あるか知らないし、ファンも分裂したかも知らぬ。
「喜多流」は、シテ方の流派の一つ。どうシテこんな事になったんだ。
だが、プロ野球の球団数どうする株がらみ、それよりか、自分は関心あります。
それにしても、どっちの言い分が{狂言}なんだ。場外乱闘ならぬ舞台下{狂言}というか。
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先年、東京都学習院のある丘の並び、緑に囲まれた中に目立たず在る、細川家所蔵の美術館を訪ねた。「能面、装束展」であった。その細川家と狩野家は所縁がある。
「喜多流」は、徳川江戸時代が創始で、他のそれまでの流派とは違うそうだ。近年、フランスに舞台を贈り、その地も含めて、ベトナム他までも公演し、多くの外国人弟子もいるという。