かいふう

近未来への展望や、如何に。

「法治国家の在り様」.その10

kaihuuinternet2006-10-02

市民が法律で紛争を解決するための「総合窓口」となる日本司法支援センター(本部・東京、愛称・法テラス)が2日、業務を開始した。

裁判員制度と並ぶ司法制度改革の目玉で、市民が法的サービスを気軽に利用できる社会への転換を目指す。

法テラスの業務は、〈1〉トラブルに関する法律情報提供〈2〉民事事件の弁護士費用などの立て替え〈3〉刑事事件の国選弁護の運営〈4〉司法過疎対策〈5〉犯罪被害者支援――の五つ。

46都府県に各1か所、北海道に4か所の地方事務所を拠点に、支部・出張所が17か所、弁護士がいない司法過疎地域などに地域事務所10か所が設置された。

利用者が最初に相談することになる、東京都中野区に設けられたコールセンターでは、午前9時の業務開始とともに電話が一斉に鳴り始めた。全国からの相談を一元的に引き受け、紛争解決のための法手続きに関する情報を提供するほか、各地の弁護士会や行政・民間組織など全国約2万5000の相談窓口から選んだ窓口へ橋渡しする。

東京・四谷の東京地方事務所では業務開始セレモニーが行われ、金平輝子理事長らがテープカットした。

情報提供窓口となるコールセンターの電話番号は「0570・078374(お悩みなし)」。犯罪被害者支援ダイヤルは「0570・079714(泣くことないよ)」。受付時間は、平日午前9時〜午後9時、土曜日午前9時〜午後5時で、日曜祝日は休業。

 ◆「相談、適切に処理できるか」◆

法テラスには、様々な期待と注文が寄せられた。

消費者被害に詳しい宇都宮健児弁護士は「多重債務者は多いが、扱った経験のある弁護士は一部。法テラスから回ってきた相談を弁護士が適切に処理できるかが問われる」と指摘する。

犯罪被害者支援では、問題に精通した約1100人の弁護士が相談先にリストアップされている。「全国犯罪被害者の会」幹事で、1999年に東京都文京区で孫を殺害された松村恒夫さん(64)は「被害者は相談相手の言葉や態度でも傷付けられ、適切に対処できる人材がそろっているのか不安がある」と語る。

また、2日から、被告だけでなく、起訴前の容疑者にも国選弁護人を付けられるようになったことについて、オウム真理教の松本サリン事件の被害者で当初、容疑者扱いされた河野義行さん(56)は、「弁護士に相談していなければ、長時間の厳しい取り調べに耐えられなかったかもしれない。冤罪(えんざい)事件を防ぐために、容疑者段階の国選弁護は重要だ」と話した。(2006年10月2日読売新聞)