今年3月に施行されたアスベスト(石綿)新法に基づく「特別遺族給付金」について、9月末までに1334人から請求があり、632人に支給が決定されたことが2日、厚生労働省のまとめで分かった。
同給付金は、労災の時効(5年)を過ぎた石綿被害者の遺族が対象。年額240万円の年金か、1200万円の一時金が支給される。疾患別の支給状況は、中皮腫(しゅ)が452人、肺がん154人、石綿肺26人だった。
請求件数は、3月が749人だったが、その後毎月減少し、9月は24人。請求期限は法施行後3年間のため、同省は早めの手続きを呼びかけている。
一方、石綿による肺がんと中皮腫を発症したとして、今年度上半期(4月〜9月)に労災認定された人は840人に上り、昨年度1年間の722人を上回った。(2006年11月2日読売新聞)