かいふう

近未来への展望や、如何に。

一枚の写真.その7

先日NHKだったか、飛行服に軍刀を手にした将兵の方を含む数人がトラックの荷台に、それに対して深々と最敬礼するオカッパ頭と丸坊主の小学生のふたり。幼い側は、軍刀を手にした彼の真剣な眼差しが強くて、そうしたのか。
彼の真剣な眼差しは、本当に怖い。飛行機とは名ばかりで、死地への棺桶である。飛行服とは仮衣装で、死に装束である。軍刀も操縦席では抜けない、竹光同様である。
そうまでして往く、のをわかるよな、と少年に問い掛ける、真剣な眼差しである。万感のおもいを込めて。彼がおもいを託せしは、その少年である。写真を見る自分ではない。
報道班員たる撮影者は、往く彼と、未来ある少年との間柄、了解、を提示する。少年が生き残るであろう、そのことを彼も少年も恐らく承知していたのだ。
彼の真剣な眼差しは、『何かあったら、承知しないぞ』、そう見た。