かいふう

近未来への展望や、如何に。

地震列島.その5。

15日午後8時15分ごろ、千島列島を震源とする強い地震があり、気象庁は同8時29分、北海道の太平洋沿岸東部とオホーツク海沿岸に津波警報を、北海道から静岡県までの太平洋沿岸と北海道日本海沿岸北部の広い範囲に津波注意報を出した。

警察庁によると、同10時40分現在、人的被害は確認されていない。

気象庁によると、震源地は択捉島の東北東390キロ付近の千島列島シムシル島(ロシア領)付近で、震源の深さ約30キロ、マグニチュードは8・1と推定される。

北海道根室市で午後9時29分に津波の第1波を観測し、同43分に最大波40センチを記録。釧路市で同9時55分に20センチ、十勝港(広尾町)で同10時6分に40センチ、岩手県宮古市で同10時11分に20センチをそれぞれ観測した。

北海道庁は午後8時29分、津波対策連絡本部を設置し、猿払村などに避難指示を発令。根室市釧路市などに避難勧告を出した。

岩手県釜石市も約7000世帯に避難指示を、大船渡市などの約3200世帯に避難勧告を出した。

政府は午後8時35分、官邸内の危機管理センターに官邸連絡室を設置した。

この地震で、北海道厚岸町別海町などで震度2を記録した。(2006年11月15日読売新聞)
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15日に会見した気象庁によると、今回の地震が起きた千島列島東側にある千島海溝付近は、地震の多発地帯。太平洋プレート(板状の岩盤)が徐々に西側の北米プレートに沈み込んでいるため、両プレートの境界にはひずみが蓄積する。そのひずみを解消しようと、北米プレートが跳ね上がる時に地震は起きることが多く、気象庁は、今回も同様のメカニズムで発生したと見ている。

今回の震源付近では、9月下旬から10月上旬にかけ、マグニチュード(M)6クラスの地震が4回起きるなど、地震活動が活発化していた。過去にも1958年11月にM8・1、91年12月にM6・8の地震が起き、津波が観測されている。最近では、2003年9月に北海道十勝沖を震源とする十勝沖地震が起きており、北海道の襟裳岬東側で最大4メートルの津波を観測した。(2006年11月16日読売新聞)
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【モスクワ=緒方賢一】千島列島沖で15日夜発生した地震について、ロシア非常事態省は津波被害の恐れがある地域住民に避難を命じた。しかし約3時間後に危険はなくなったとして、これを解除した。

国後島・古釜布の住民は同日夜、モスクワからの本紙の電話取材に対し「大きな揺れは感じなかった。海辺に近い低地に住む住民は高台に避難した。港に停泊していた船は津波被害を避けるため沖合にむけ出港した」と話した。(2006年11月16日読売新聞)
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十勝沖地震の時、根室港だか釧路港だかの河口の橋に数メートルの高さで押し寄せた津波は、固定のTVカメラで、未だはっきり眼底に残っている。
今回は、国後島択捉島のロシア住民の方が震源地に近いからな。
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千島列島で15日夜発生した地震で、気象庁津波注意報を解除した後の16日午前にかけても津波が到達し、東京・三宅島では同日午前4時9分に最大80センチを記録した。

北海道と岩手県の27市町村は約16万人に避難指示や勧告を出したが、同日未明に解除した。総務省消防庁によると、同日午前11時までに人的被害は確認されていない。

気象庁は16日午前1時30分、津波注意報をすべて解除したが、津波はこの後も続き、北海道浦河町青森県八戸市、千葉県館山市で60センチを記録するなど広い範囲で津波を観測した。また、同庁はマグニチュードを当初速報した8・1から7・9に修正した。(2006年11月16日読売新聞)
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【ロサンゼルス=古沢由紀子】千島列島沖で15日発生した地震による津波が、米西海岸やハワイにも到達し、一部で被害が出たことが16日わかった。

ハワイの太平洋津波監視センターによると、ハワイ諸島の海岸沿いに津波が到達したのは地震発生から6時間後の15日午前(現地時間)で、最大1・5メートルの高さに達した。この影響で、ホノルルで遊泳中だった女性1人が流されて護岸の間に入り込み手足に軽傷を負った。地元防災当局は一時、住民や観光客らに海岸に近づかないよう呼びかけた。

津波カリフォルニア州にも到達し、AP通信によると同日、約1・8メートルの高さに達したという。同州北部の沿岸では、湾内のドックが数か所で損壊した。(2006年11月17日読売新聞)