NHK教育「NHK人間大学アンコール −子どもに教わったこと〜灰谷健次郎− 第1回〜第4回。
昼過ぎの2時間、引き継いで観てしまった。ある教室から、生徒の机を前にしての話術に、担任時の生徒の作文を取り上げ、そのひとつひとつを解説して、情感があって、同じ教育者でも、教師とか、講師とか、更に適職があることを、わからせてくれました。
短い詩にも、小学生でも、タレントを見出す。それを引き出す難しさを、恩師との逸話、よもやの再会等交えて語ってくれました。
自分にも近いものを感じて、先日の訃報から、やっとこの作家と教師時代も含めての幾らかは知り得た、とおもいます。
本人の口から、無着成恭さんとか、「きりん」という記録映画での主演当時の本人やら、その監督が木下恵介の弟子の松山善三さんとか、出てきましたね。山本嘉次郎監督「綴り方教室」主演高峰秀子さんがご主人松山監督と撮ったのが「名もなく貧しく美しく」で聾唖の夫婦の話でした。
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『どちらの弟子になりたいか』と、問われれば。
自分は、木下恵介ですね。性格からして、選択を過ちたくなければ。「喜びも悲しみも幾年月」は、全国津々浦々の、それも燈台守の話ですから。そのロケ隊の吹雪、孤島への遠征。映画というのは、大変な労働だなと、子供ごころに痛感しました。勿論、その中で演じる俳優陣には、こんな暖かい人びとも居るんだ、という各地居住の大人たちに対する信頼感も抱かせてくれました。後年、旅行に行くことを、躊躇しなかった、それへと駆りたててくれた、その功績は大です。主題歌♪も長く口ずさみました。
国民を暖かく見守る、いい人ばかり登場する。燈台守はこの前、平成になくなったとか。だからこそ、戦後昭和を生き抜いた主人公たちに、限りない郷愁を覚えるのです。まさに昭和という時代を、タイムカプセルした作品です。邦画10に入れます。
彼の弟子が、松山善三さん。「われ一粒の麦なれど」という、キリスト教にかかわる作品。ラストシーンで主人公が列車から投げ捨てる「狭き門」の文庫本、「遠い雲」という作品。女優と監督のご夫妻だからこその機微。
弟子になれた山田太一さんが、師匠への追慕の発言、わかります。