NHK総合で視聴した「ゆうどきネットワーク・枝元なほみの食材紀行 「日本一のレンコンの里〜茨城県土浦市」」
この冬の寒い時期が忙しい。しかも、泥池に腰まで浸かっての冷たい作業。ナレーションでは、昭和40年代の後半から、低地を活かす作物として栽培を始めた、という。開墾とは、農業と土の知識すらない身では、それがはたして育つかも疑う。すぐに第二の大きな湖霞ヶ浦があり、それとの通水もわからない。
煮しめや天ぷらに、番組では棒状ソース炒めや白菜などとスープをつくっていた。
先年、ひとり明日香村探訪で、橘寺に寄った。聖徳太子の生母の寺である。前にも述べたが境内庭の立つ石柱、日清戦役のそれである。ここからも大陸に召集で兵士は出征したのだ。本堂裏手にみどりの金網の柵を隔てて、池があった。水面に蓮の葉は少なく、その上に淡い桃色の蓮の花が開いてあった。ひとつしか憶えてない。あとは蕾である。自分が、蓮の花の可憐を覚えたのは、この時が初めてである。
ことばには出さなかった。ここまで巡礼に来た旅人への、彼の生母の化身、慈愛の象徴なのだろう。
旅愁、なんてよく云ったものだ。
ある文庫本サイズで仏教専門の著者が、日本仏教史で3人挙げるなら、聖徳太子と行基と空海と解説してるが、異教徒の自分も、それに同意する。太子の行政と行基の足跡と空海の天才は、この国に仏教史だけに収まらない日本史の、まぁ、感涙です。亡国を救った、ということです。
レンコンは、花も実もあるんですね。