かいふう

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アスベストで企業の賠償責任の判決が確定、は初。

工場の現場監督をしていた千葉県の男性(当時51歳)が、がんの一種の悪性中皮腫(しゅ)で死亡したのは、会社がアスベスト石綿)の吸入を防ぐ対策を怠ったためだとして、遺族が勤務先だった関西保温工業(大阪市)に約8800万円の賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(甲斐中辰夫裁判長)は14日、同社側の上告を退ける決定をした。

同社に約4670万円の支払いを命じた2審・東京高裁判決が確定した。

原告側代理人によると、アスベストが原因とされる悪性中皮腫や肺がんの労災死を巡り、企業の賠償責任を認めた判決が確定するのは初めてという。

1、2審判決によると、男性は1963年から84年まで同社に勤務し、アスベストを使った資材を扱う石油コンビナート補修工事などで現場監督を務めたが、退職後の96年に死亡した。(2006年12月14日読売新聞)