阪神大震災から17日でまる12年。6434人の犠牲を出した災禍から学び取った教訓を生かすため、兵庫県などでつくる「ひょうご安全の日推進県民会議」は16日、減災への取り組みを決意し、災害への備えを訴える「1・17ひょうご安全の日宣言」を発表した。
神戸市中央区のHAT神戸で17日開く「ひょうご安全の日のつどい」で同県民会議企画委員長の河田恵昭・人と防災未来センター長が朗読する。
同県伊丹市の昆陽池公園では、震災発生12時間前の16日午後5時46分から「追悼の集い」が始まり、小雨の中、犠牲者と同じ数のろうそくに火がともると、訪れた約300人が祈りをささげた。
今年のテーマは「真実」で、時を経ても消えぬ記憶を受け継ごうと「地球を見つめる瞳」をかたどった。(2007年1月17日読売新聞)
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阪神大震災から12年が巡った被災地は、17日夜遅くまで追悼の行事が続き、集まった遺族らが祈りをささげた。
被災地を歩く「1・17ひょうごメモリアルウォーク2007」には、約3400人が参加、当時を追体験した。
震災犠牲者の名前を刻んだ「慰霊と復興のモニュメント」がある神戸市中央区の東遊園地では、未明から、明かりをともし続けた鎮魂のろうそくで描かれた「1・17」の文字が、夕闇に浮かび上がった。
大きな被害を受けた同市長田区のJR新長田駅前でも、広場に並べられたペットボトルの灯籠(とうろう)約1300個が「1・17 ながた」と描いた。
姉を亡くした同市須磨区の主婦昌本美佐子さん(69)は「12年はあっという間だったが、今でも、あの日が忘れられない。近づくと涙が止まらなくなる」と顔を覆った。(2007年1月17日読売新聞)
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阪神大震災の被災者が暮らす災害復興公営住宅の一人暮らし世帯で、誰にもみとられずに亡くなった「独居死」が、2006年の1年間で66人に上ることがわかった。
年間総数では05年より3人減ったが、05年にゼロだった死後1か月以上たって見つかるケースは5人に増えた。仮設住宅が解消した00年1月以降、独居死は計462人。その多くが高齢者で、震災12年を迎える被災地で高齢者の見守り体制の充実が大きな課題になっていることが改めて浮き彫りとなった。
神戸市や阪神間を中心に建設されたり、借り上げられたりした復興住宅(計292か所)で兵庫県警が取り扱った検視結果を基に、読売新聞社が一人暮らしのケースについてまとめた。
内訳は男性41人、女性25人。58人が病死で、8人が自殺だった。年代別では、70歳代が最も多く25人で、続いて60歳代14人、80歳代11人、50歳代9人の順だった。
発見までに1か月以上かかったのは、8月上旬に病死後2〜3か月たって見つかった西宮市営住宅に住む男性(55)や、12月末に神戸市兵庫区の同一の復興住宅で、病死しているのが相次いで見つかった71歳と68歳の男性ら。
同様のケースは00年に2人、01年6人、02年1人、03年2人、04年2人。過去には死後1年8か月以上たっていた人もあった。
発見に11日以上かかったのも、06年には1か月以上の5人を含め9人で13・6%を占め、00年〜05年の平均を4・8ポイント上回った。
ガスや電気が一定時間以上使われない場合に警報を発するシステムなども作られ、12人がこの装置で見つかるなど06年は半数が死後1日以内に見つかっているが、一方で周囲の目が届きにくい人も増えていると見られる。(2007年1月12日読売新聞)
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自分の{三段跳び}でいうと、「事実」、「真実」と、二段目に来る。
あの日参道だろう、遠景で見た本殿倒壊で屋根が寝そべっていた生田神社も、先日のTVでは真新しい朱色の柱を誇っていた。
どこの街か知らない。路上で、焚き火を囲んで、被災者たちが腰を降ろしている。迎える日没の寒さに暖を取る場所に居る、それだけの気力が支えている。それを車内から眺めるだけしか出来ぬ自分も、それに見合った気力でいい、と。バスかタクシーかも忘れた。あの空間はなんなのだろう。{野次馬}承知で、未知のブロガーは復路変更で乗り込んで、避難民の渦からは逃れなくては。自分は通行人の旅人に過ぎないんだ、と。そこでは生活してないんだ、生活出来ないんだ。
そういえば、この大地震の後、馴染みの俳優さんらが顔がTVから消えた。彼も彼も、実家があるいは居住地が。それよりそこに生活してた家族、親類縁者。知人、友人。
妄想が漂ったのだろう。覆うのを、追い払うのに厄介だったろうに。愛する者を失ったか、否か。奇跡を欲し、再会を信じて。大切のものの順番を、いや人の名を、名称を。
自分は本当の被災民でないから、わからない。
もう12年も経ったんだ、それはわかることにしよう。
6434人の犠牲者と、「独居死」が2006年の1年間で66人、は別数である。
『洒落頭 垂れてもならぬ 夢死惨死(6434)』 豆人