【ロサンゼルス=古沢由紀子】米地質調査所によると、南太平洋のソロモン諸島沖で2日午前7時40分(日本時間同5時40分)ごろ、マグニチュード(M)8・0の強い地震が発生した。
AP通信は当局者の話として、3人が死亡したと伝えた。地震に伴う津波が同諸島西部ギゾの沿岸に押し寄せ、子ども6人を含む8人が死亡したほか、西部ショアズールで民家約115棟と病院1棟が押し流されたとの現地報道があり、被害が拡大する可能性がある。数か所の村が壊滅状態になったとの情報もある。
ハワイの太平洋津波警報センターは南太平洋の広い範囲に津波警報を出したが、日本時間同日午後1時過ぎ、全面解除した。
震源は、首都ホニアラの西北西約345キロで、震源の深さは約10キロ。太平洋津波警報センターや日本の気象庁は、地震の規模をM8・1としている。米地質調査所によると、この地震の約8分後にもM6・7の地震が観測された。
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南太平洋のソロモン諸島付近を震源とする地震発生を受け、気象庁は2日午前、記者会見を開き、鉢嶺(はちみね)猛・地震津波監視課長は、「日本へ津波が到達しても影響は小さいと予想される。現時点では、津波予報を発表する予定はない」などと述べた。一方、震源付近については、同庁は同日朝、「最大で4メートルの津波のおそれ」などとする北西太平洋津波情報を発令し、警戒を呼びかけた。
同庁によると、今回の地震は、太平洋プレート(板状の岩盤)とオーストラリアプレートがぶつかっている付近で起きた「プレート境界型」とみられる。
この地域では、1975年7月20日、今回の震源から北西約350キロ付近でM7・9の地震が発生。北海道根室市花咲で11センチの津波を観測した。(読売)
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南太平洋のソロモン諸島沖で2日起きた地震は、プレート境界の断層が約300キロにわたって動いて起きたとみられることが筑波大学の八木勇治准教授(地震学)の解析で分かった。