かいふう

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地域をパトロールする車「青パト」の活躍。

青色回転灯を点灯させて地域をパトロールする車「青パト」が全国で急増している。

警察庁によると、2005年末では4129台だったが、06年末には1万3141台とわずか1年間で約3・2倍に増え、刑法犯の発生率が2割以上減少した地域もあるなど地域防犯の一翼を担っている。同庁も「青パトの効果は大きく、さらに連携を深めていきたい」と期待している。

青パトは、地域防犯活動の高まりを受け、警察庁国土交通省が協議して、自治体や防犯ボランティアが使用できるよう道路運送車両法の保安基準を緩和、04年12月から使用可能になった。この際、着脱式の青色回転灯の搭載も認めた。

ボランティアにとっては、青色回転灯は目立つため抑止効果が大きく、活動範囲も広がることに加え、着脱式なら仲間が交代で車を出せることから普及。06年7月からは、地方運輸局で審査を受ける必要がなくなり、警察署で簡単な講習を受けて証明書をもらえば活動が可能になるなど、手続きも大幅に簡素化され、防犯協会が回転灯を貸し出したり、自治体がガソリン代を補助したりするなどの支援も広がって急増した。

こうした青色回転灯をつけられる車を所有する防犯ボランティア団体も、04年末の102団体から06年末には3645団体となり、2年で35倍超になった計算だ。

都道府県で最も多いのが静岡県で、06年末時点で1735台が活動。同県牧之原市の「榛原(はいばら)地区PTA子どもを守る会」(構成員約50人)も、06年から青パトを導入した団体の一つだ。子どもが車で連れ去られそうになった事件や不審者情報が相次いだのをきっかけに、導入を決めた。

06年2月から週1回、平日の夜、約20人で街灯が少ない住宅街などを中心に、時速20キロほどの速度で巡回しており、会長の榛葉(しんば)利夫さん(50)は「不審者はいなくなったし、子どもが安心感を持って見てくれるようになった。青い光の効果は大きい」と話す。

同市には同会のような八つの団体が青パト活動を行って市内全域をカバーしており、実際、06年の刑法犯の発生件数は521件で、前年比23・6%減となった。全国の9・6%減と比べて2倍以上の減り方で、管轄する牧之原署でも「街頭犯罪が大幅に減ったのは青パトの効果が大きい」と話す。

06年の全国の街頭犯罪をみると、自販機荒らしが前年比36・5%の大幅な減少となったほか、路上強盗と車上狙いがそれぞれ同19・8%減と、軒並み減少。警察庁もボランティアの活発な活動による犯罪抑止効果を評価しており、「ボランティアには今後も街の監視役として息の長い活動を続けてもらえたら」としている。(読売)
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「青パト」、とブルーリボンの相乗効果に期待したい。