かいふう

近未来への展望や、如何に。

『難波屋、お主もワルよの』

ニッポン放送株を巡るインサイダー取引事件で、証券取引法違反の罪に問われた村上ファンド元代表村上世彰(よしあき)被告(47)の論告求刑公判が11日、東京地裁であった。

検察側は論告で「投資顧問業を隠れみのにインサイダー状況を自ら積極的に作りだし、巨額の利益を手にした。たまたま知った情報を基に取引した従来の犯行と全く異なる悪質な犯行」と述べ、村上被告に懲役3年、罰金300万円、追徴金約11億4900万円を求刑した。村上被告への追徴金額は、インサイダー取引に対する求刑では過去最高。

法人として同法違反の罪に問われたファンド中核の投資顧問会社「MACアセットマネジメント」(東京都港区)には罰金3億円を求刑した。来月12日に弁護側の最終弁論が行われ、判決は夏になる見通し。

村上被告は2004年11月、ライブドア側から同放送株の大量取得情報を伝えられ、その公表前の05年1月26日までに約193万株を買い集めたとして起訴された。村上被告は捜査段階では容疑を認めたが、公判では全面無罪を主張した。

論告で検察側はまず、ライブドア村上ファンドとの間でやり取りされた同放送株の買い集めに関する多数のメールの存在を指摘し、「ライブドア堀江貴文前社長に企業買収を装って、意図的かつ積極的に大量買い占めの決定をさせる状況を作り出した上で、買い占め決定の伝達を受けて株を買い増した」と断じた。

その上で、こうした村上被告の手法について、「自らコントロールしてインサイダー取引を行ったことが本件の特質で、強い悪質性を示している」と述べた。

犯行の動機について、検察側は「ファンドの利益と自分への配当の利益を極大化させようとした。酌量の余地はない」と指摘した。

インサイダー事件の追徴金では、従来、検察側は株購入額と利益を合算して求刑するケースが多く、これまでは日経新聞の元社員によるインサイダー取引事件で、元社員への2億7200万円(判決は約1億1600万円で確定)が最高だった。

村上ファンドの株購入額は約99億5000万円、利益は約30億円と過去に例のない高額に上ったが、購入資金の大半は投資家の出資金だったため、検察は合算額の約130億円に対し、村上被告自身のファンドへの出資比率に対応した分に限定して追徴した。(読売)
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『めっそうもねぇ。昔お上にいらした難波屋さんが、そのお上の手前でかかわりねぇと。とてもじゃねぇが、お奉行様。今のあっしには、夏のお裁きまで、悪なんて漢字使えやしませんでがす』