NHKTV総合「新シルクロード 激動の大地をゆく 第3集 オアシスの道は険し」 午後9時〜9時49分
中国をあとに、オアシスの道をたどって、西へ。中央アジアに、ソビエト崩壊後、誕生した国々をゆく。
訪ねるのは、「中央アジアのスイス」とも呼ばれる高山の国、キルギス。そして、オアシスの都を誇るウズベキスタン。
これらの国では、失業、民族の衝突など、未曾有の混乱にみまわれ、今も苦難の道を歩む。
標高3000m。キルギスと中国との国境。何もなかった原野に、新しい街が生まれていた。ソビエト時代、閉ざされていた国境が開かれ、膨大な中国製品が流入。荷物を運ぶ仕事が生まれ、仕事を求める人々が集まり続けている。
険しいオアシスへの道を下ると、キルギス第二の都市、オシュに到着する。ここには、国境をこえて運ばれる中国製品によって、巨大な市場が出現した。
さらに西へ。ウズベキスタンには、広大なオアシスに綿花畑が広がり、少しでも現金収入を得ようと、摘み取りに精を出す女性たちの姿がある。
そして、白のレンガの街並みが美しい世界遺産の都、ブハラ。中世の暮らしを色濃く残し、ひとつの路地に、ウズベク人、ロシア人、ユダヤ人など多民族が共存するこの街も、変化しようとしている。
ソビエト崩壊後のうねりの中をたくましく生きる人々を訪ねる。(NHK)
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標高3000Mを越す峠を25年も使い古したロシア製大型トラックを荷物満載にして、下り1Kmも重いハンドルを切る若者の運転手。兄を事故で亡くし、一家の生活を両肩に、横に座る取材班に、祈りながら下ります、と告げる。
その廉価な荷の中国製の衣料品が、バザールで店頭に投げ卸される訳だ。
同様の日差しを浴びて、綿花を摘み取る女性たちは、日当約500円で季節労働に従事するため、列車に乗って出稼ぎをする。綿花畑の話題に、現地放映の「おしん」も出る。取った重量で査定されるのが、こちらも納得する。
かくも厳しい自然に、賃金体系に、そのまま受け取るしかない。
ガンジーの糸巻き車、インドからこの地方へか、とおもわせた。
ソビエト崩壊後、というので視てしまった。汗かく炎天下の仕事に精出す彼らの逞しさと笑顔に、ついつい誘われて。
イスラムのモスクや、ユダヤ教徒のシナゴーグ、それらで敬虔な祈りを捧げる民衆、その画面もないと、不安な気持ちがくるのは、自分の老いからだろうか。やはり取材班は撮るんです。
ユダヤ教徒の白いひげの教会の長老は、かってそこを訪れた米国の著名女性議員やら国連大使の名を伝える。その史実も、平和継続の一里塚なのだろう。
ユダヤ人の家族たちが、移住すれば徴兵制が待っているイスラエルに、今日は列車に見送り、後日はうちも、という現状は、シルクロードというとロマン連想、だけでなく、タイトルのごとく、移民、難民問題をも、問うている様だ。
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自分の、教会の、ある長老の彼女が、問いに返答された時の言葉を、おもいだす。
ここに、自称まだ認知症でないクリスチャンがいる、と。