国内外から集まった100万通以上の絵手紙を収蔵する「国際絵手紙タイムカプセル館」(滝沢英夫館長)が12日、長野県栄村に開館する。
村や日本絵手紙協会(小池邦夫会長)の関係者らは「絵手紙は日常の貴重な記録。人口約2500人の過疎の村から世界へ絵手紙の文化を発信し、100年後へのメッセージとして伝え残したい」としている。
収蔵するのは、幼稚園児から100歳の女性までの作品。小学生の男の子は、木登りや野球をして遊ぶ姿を紹介、女の子は色とりどりの花に囲まれた将来の自分の姿に「花屋さんになりたい」と書き、おばあさんはパソコンの絵に「孫と楽しくEメール」とメッセージを添えるなど、楽しい作品が集まった。
タイムカプセル館は、床面積約1000平方メートル。作品を収蔵する鉄筋コンクリート造り3階建ての建物に、木造2階建ての展示用スペースが併設される。収蔵する作品の画像はすべてデータベース化していく。
村で絵手紙が広まったのは12年前。かつての村職員で、当時は都内で画廊を経営していた島田幸吉さん(62)が都内で前年に開いた作品展を村内で再現すると、全国から延べ1万2000人が訪れた。この反響の大きさに、村内では絵手紙サークルができ、お年寄りを励ますために絵手紙を送る活動も始まった。小中学校では絵手紙を授業に取り入れ、全国の小中学校に作品を送った。
「村おこしにもつながる」と、村は毎年、協会と展覧会やコンクールを共催。1998年、村民200人が展示準備を手伝うボランティアとなって「絵手紙世界展」を開いたところ、欧米を始めアジア、アフリカなど世界の117か国から計2万通の絵手紙が届いた。これまでに村と協会に寄せられた絵手紙は100万通余にのぼり、うち10万通は海外からの作品だという。
96年の協会設立時から事務局長を務める島田さんが、故郷の高橋彦芳村長に作品の保管場所を相談。2003年に村営スキー場の駐車場の一部に建設が決まった。建設費用約1億5000万円は協会などが寄付した。
開館準備を進めている村産業建設課では「絵手紙を通して世界とつながる喜びを、村から発信したい」としている。(読売)
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以前、よく利用する地域の郵便局で、壁に展示された数ある絵手紙を見て、その後どうするんだろうと、気になった。
100万通は壮観だろうな。タンス預金ではないが、観客に鑑賞してもらったほうがいいに決まってる。