かいふう

近未来への展望や、如何に。

日本のベンチャー企業がエイズワクチンを共同開発。

kaihuuinternet2007-07-07

日本のベンチャー企業「ディナベック」(茨城県つくば市)が、世界最大のエイズ予防研究機関の協力を得て、エイズワクチンを開発する。

動物実験での好成績が国際的に評価されており、改良して3年後の臨床試験(治験)実施を目指す。エイズワクチンは世界中で研究開発が進んでいるが、まだ実用化されたものはない。臨床試験が始まれば、国産ワクチンでは初となる。

ディナベックは、厚生労働省傘下の法人と製薬会社が設立した企業が前身。国内で発見された「センダイウイルス」と呼ばれるウイルスに、病原体の遺伝子の一部を組み込んでワクチンを作る技術の特許を持つ。

この技術を基に作るエイズワクチンは、鼻に噴霧できるため、鼻粘膜を通じ、多くの免疫細胞を活性化させる働きがあるうえに、DNAに入り込まないので人体に悪影響を及ぼさないなどの利点がある。同社が、国立感染症研究所などと共同でワクチンをサルに投与したところ、エイズウイルスのサルへの感染を阻止しただけでなく、すでに感染しているサルのウイルス増殖を抑えることができた。

ディナベックに協力する「国際エイズワクチン推進構想」(IAVI、本部・ニューヨーク市)は、マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長らの巨額の支援を原資に活動する機関で、ワクチンの設計から承認申請を行うまでにかかる数十億円の開発費を負担する。IAVIはタイなどで6種のエイズワクチンの臨床試験を始めているが、ディナベックのワクチンは、より長期にわたって予防効果を発揮できるとみられる。

ディナベックの長谷川護社長によると、3年後に米国、アフリカなどで臨床試験を始め、8年後に実用化するのが目標。(読売)