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北朝鮮が寧辺の核施設停止。

【ソウル=竹腰雅彦】北朝鮮外務省報道官は15日、朝鮮中央通信を通じ、「重油5万トンの最初の配分が到着した14日、寧辺(ヨンビョン)の核施設の稼働を停止し、国際原子力機関IAEA)要員にその監視を認めた」と述べ、2月の6か国協議合意に基づく「初期段階の措置」に着手したことを表明した。

18〜19日に北京で開かれる同協議首席代表会合で、日米などは核計画の完全な申告と核施設の無能力化からなる「次の段階の措置」の議論を進める意向だが、北朝鮮は見返りの着実な実施を求めており、交渉は難航が予想される。

寧辺の核施設停止は、2003年2月に原子炉再稼働の動きが確認されて以来、4年5か月ぶりで、同年8月に始まった6か国協議で初の実質的な成果といえる。

報道官は、見返りとなる重油支援5万トンのうち、第1便6200トンが到着した時点で稼働を停止したことについて、「合意履行への我々の信義を示すものだ」と強調した。

報道官はまた、寧辺入りしたIAEA要員の活動について、「査察でなく監視・検証に限られる」と言明。北朝鮮IAEAは、寧辺の5000キロ・ワット黒鉛減速炉、放射化学研究所(再処理施設)など5施設の停止・封印で合意しているが、通常の査察で行われる核物質の調査などは一切認めない立場を改めて示したものとみられる。

報道官は「我々がすべきことはすべて行った」と述べた上で、6か国協議合意の完全な履行は、「行動対行動」の原則に基づいた他の5か国の義務履行にかかっていると強調した。(読売)