かいふう

近未来への展望や、如何に。

イスラエル教科書の、検定で初めて合格。

エルサレム=三井美奈】イスラエル教育省は、同国が「独立戦争」と位置づける1948年の第1次中東戦争は、アラブ系住民にとって故郷から追放される「ナクバ(破局)」だったと記載した小学3年生向け社会科教科書を、検定で初めて合格とした。

タミール教育相が22日、明らかにした。同国は「ユダヤ人国家」を建国理念としており、アラブ人の視点が教科書に取り入れられるのは極めて異例。教科書は今秋以降、アラブ系の小学校で使われる予定。

イスラエルでは人口の2割をアラブ系が占めるが、同戦争を「ホロコーストを生き延びた移民たちが独立を勝ち取った戦争」と位置づけるユダヤ人の歴史観が現在も支配的で、検定に対し、和平団体は「画期的」と歓迎するが、与野党の右派政党は「自虐史観で、国民の誇りを損なう」(リーバーマン副首相)と批判している。

イスラエルが国連総会決議に基づく独立を宣言したのを受け、アラブ諸国が侵攻。現在のパレスチナ難民問題の起源となった。(読売)