かいふう

近未来への展望や、如何に。

官民で新たな電子ネットワークを整備。

疑わしい株取引の監視態勢を強化するため、全国の証券取引所と政府の監視機関、証券会社が官民で新たな電子ネットワークを整備することになった。

インサイダー取引や相場操縦などの不正をいち早く見つけ、投資家保護を徹底するためだ。数年後の実現を目指し、秋以降、具体化に向け本格調整に入る。

費用は数十億円とみられ、民間側の財源は、2005年12月に起きたみずほ証券の株誤発注問題を受け、日本証券業協会に設立された「ジェイコム基金」の一部をあてる方向だ。

新ネットワークに参加するのは東京証券取引所など全国6取引所、証券取引等監視委員会、関東、近畿など5財務局、各証券会社。証券業界の自主規制機関である日証協も事業に加わる。

売買銘柄や数量、価格など株取引の基本データは取引所が保存し、詳しい顧客情報は証券会社にある。

疑わしい株取引があった場合、東京、大阪など4取引所は独自の専用線のオンラインシステムで証券会社に報告を出させ、審査しているが、監視委や財務局、札幌、福岡の取引所はフロッピーディスクなどの記録媒体で報告を受けている。報告の様式も取引所や機関ごとに異なり、証券会社の事務負担は重く、回答に時間がかかることもある。

このため、関係機関と証券会社はまず9月18日に報告様式を統一し、今後、ネットワークを一本化する。4取引所のシステムを接続し監視委などに専用線を敷く。実現後は、証券会社が報告した情報を関係機関で共有することが容易になり、迅速な審査が可能になる。

民間側の費用を賄う方向の「ジェイコム基金」(正式名・証券市場基盤整備基金)は、06年1月に設立が決まった。05年12月、東証マザーズ市場に上場したジェイコム株について、みずほ証券が「61万円で1株売る」と注文すべきところを誤って「1円で61万株売る」と注文し、巨額の損失を出した。その際、買い手となった証券会社のうち50社は、総額209億円の利益を返上し、基金に拠出することを決めていた。(読売)