新潟県中越沖地震の被災地で地震後に心疾患などで死亡した男女8人の遺族が柏崎市に対し、「震災関連死」の認定を申請していることが16日、分かった。
今月中にも審査が始まる見通しで、同地震の死者(11人)は増える可能性がある。
申請は、50〜90代の男性4人、女性4人の計8人の遺族から出された。死因は心筋梗塞(こうそく)や心不全などで、うち60代と90代の男性2人は地震の翌日、病院に搬送されて心筋梗塞で死亡が確認された。今後、医師やソーシャルワーカーらが審査し、市長が決定する。
柏崎市以外の被災地では今のところ申請はない。
震災関連死は一般的に、地震や余震などでストレスや疲労がたまってショック死したり、持病が悪化して死亡したりしたケース。2004年の中越地震の死者は68人で、このうち関連死は52人に上るとみられる。
関連死と認定されると、災害弔慰金支給法に基づき、遺族に最大で500万円が支給される。
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新潟県によると、15日現在、中越沖地震で被災した1044世帯、3009人が39か所の仮設住宅で暮らしている。重軽傷者は2314人で、住宅の全壊が1244棟、大規模半壊824棟、半壊4423棟、一部損壊が3万4001棟にのぼった。(読売)